昨シーズンの途中からジェフ千葉のオフィシャルの仕事を手伝っていて(いわゆるオフィシャルライターではない)、ホームの試合、およびアウェーでも行けるところは現地で観ている。で、今年のジェフは例年とは違い、ようやく先天的かつ遺伝的な甘さが抜けつつあるのかなと油断していた。

日曜日は磐田との首位攻防戦。結果は0-2で磐田の勝ち。ジェフにとって絶対的と言える森本貴幸とパウリーニョの2枚看板のうち森本が故障で離脱し、さらに佐藤勇人も離脱したことがとんでもなく痛かったとはいえ、いやいやそれにしても純粋な「強さ」という意味で、磐田との差は小さくなかった。主導権を握っていたからなんだ。倍のシュートを打ったからなんだ。ゲームそのものがまあまあ面白かったからって、そんなもん1ポイントの勝点にもならん。

昨シーズンの磐田にはジェフと同じ種類の女々しさがあって、まさにそこのところが結果につながらない要因だった。ところが今シーズンは、少なくとも現時点ではそういうムダな色気がない。随分と男らしく、たくましいのである。

試合終了後の取材エリアで藤田義明と話していると、通りかかった名波さんが僕の肩を叩き、ニヤリと笑いながら去っていった。名波さんと会うのが随分と久しぶりだった僕にとって、そのちょっとしたコミュニケーションがどれだけ嬉しかったことか。つまり、名波さんは、そういう人なのである。本人は自分の性格を「ジャイアン」などとおどけて言うが、単なるジャイアンじゃない。男が惹かれる男らしさと独特のカッコ良さが、あの人にはある。

日曜日の試合で気づいたことは、知らぬ間に磐田のサッカーの性格が、名波さんのそれとよく似てきたということだ。ピッチで表現されるサッカーの性格と監督の性格が合致するということは、それだけ“イズム”が浸透しているということ。そういう意味でも、ジェフはまだまだ甘い。関塚さんの性格に似てきたと思っていたのは勘違いで、実はそうではなく、まだまだ個の力に頼るサッカーをしているのだと思う。

http://number.bunshun.jp/articles/-/823216

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