発売中の『Jリーグサッカーキング』は大宮アルディージャ特集。浦和から加入したGK加藤順大のインタビューを担当させてもらいました。

ファンの皆さんはよくご存じのとおり、ネアカというか、オープンというか、闊達というか、天真爛漫というか……人間としての彼の魅力は、なんと言ってもあのキャラクターにある。

このインタビューは、最初から一問一答形式ではなくストーリー仕立てにすることが決まっていて、インタビュアーとしては物語に抑揚をつける「浮き沈み」を欲するところ。ところが彼は、何を聞いても、なんなら誘導するように問いかけてみても、「いや全然っす!」「全くヘコまなかったっす!」の一点張り。ついにはこちらも途中でシビレを切らして、こうなったらそのポジティブなパワーをフルに引き出しちまおうと作戦変更。つまり、降参。そういうケース、実はそれほど多くない。理想と現実がそう簡単には一致しないプロの世界で生きていれば、誰にだってギャップはある。

彼についてよく言われるGKとしてのストロングポイントは、チームの練習をずっと見ていればよく分かる。例えば、ちょっとした休憩時間や移動のタイミングで始めるリフティング。これがまた、GKとは思えないほどめちゃくちゃうまい。

それでも、最大の魅力はやはりあのキャラクターにあると思える。サッカーにとってGKは野球のピッチャーと似ているところがあって、この人が不安そうにしていると全体に伝染してしまいがち。逆に、GKがどっしり構えてポジティブな空気を出してくれるだけで、何となく気が楽になったりするもの。GKやピッチャーが周囲に与える「安心感」は、チームにとって何より大切だ。

西川周作に押し出される形で大宮に移籍したとはいえ、まだ30歳。あのキャラクターが年齢を重ねてどう変化していくのか、あるいは全く変化しないのか、それを見るだけでもきっと楽しい。

DSCN0555